庭の景観をきれいに保つには、草むしりして雑草を除去することが欠かせません。
しかし、草むしりには手間やコストがかかり、時間を確保するのが難しいこともしばしば。
また、草むしりには適切な時期があり、それを見誤まると、いくら草むしりをしても雑草が繰り返し生えてきます。
そこで今回は、草むしりに適した時期や天気、時間帯、その頻度について詳しく解説します。
さらに、草むしりの時間が取れない方向けに、道具や業者を利用した草むしりの方法も紹介するので、草むしりが困難な場合の参考にしてください。
庭の草むしりの頻度は「年に3回」が良いとされています。
目安となる時期は、年間の時期順に並べると「梅雨の前」「秋」「初冬」です。
優先度としては、以下から解説する順に高くなります。
まず、雑草が小さく、葉を四方八方に広げた状態で地面にこびりついている状態である冬です。
冬の時期は草が抜きやすいことがメリットです。
冬の段階で雑草を除去することで、春以降の雑草の成長を抑えられます。
次に夏前は、雨天が続き、雑草が繁茂・成長しやすい時期が控えているため草むしりに適する時期です。
最後に適切な時期は秋です。
秋も意外と新らしく雑草が芽吹いてしまいます。
この時点で雑草をあらかた除去しておくと、冒頭に解説した冬の草むしり負担が軽減されるのです。
以降の章から、それぞれの時期における詳細を解説します。
基本的に草むしりは、こまめに行うことで次の時期の負担軽減ができるものです。
つまり、その他「春」「梅雨の後」「夏」における草むしりも行って損することはありません。
草むしりに適切な具体的な時期および根拠とは、以下の通り年3回です。
夏前(6月~7月):次の時期の雑草の成長を抑える
秋(9月~10月):成長が遅い時期の雑草を取り切れる
冬(11月~12月):枯れた雑草が増えるため残りを掃除すれば景観の良さに貢献しやすい
より根こそぎの雑草の除去を行いたいのであれば、各時期に草むしりをした後、「2週間に1回」というペースで行うとより効果が現れます。
しかしながら、この年3回の作業すら厳しいという場合は、「6月〜7月」「11月〜12月」に集中させてください。
さらに以下からは、各季節における細かい点などについて解説します。
多くの植物は、5月~7月にかけて成長しがちです。
太陽も近く、日照時間が伸びることにより、新緑が形成されます。
この「雑草が成長しきっていない時期」のうちに、直接除去できるのはこの6月~7月しかありません。
9月以降も、草むしりに適した時期です。
草むしりに適している理由は、時期的に気温が少しずつ下がるものであり、雑草は成長しづらくなるためです。
さらに、成長しづらい状態の植物を刈り取ることで、その芽を絶ちやすくなります。
冬は植物が枯れやすい時期です。
寒さが本格的になると、雑草でも耐えられず枯れてしまうのです。
冬の時期の雑草はすでに枯れ草となってしまっていることも多く、除去が簡単に進められることもあります。
草むしりには適する天気、時間が存在し、それぞれ以下のようになっています。
草むしりに適する天候:雨が降った後、かつ晴天が続く天候であるとき(雨が降った翌日は雑草の生長速度が速まり、晴天では雑草の成長速度が遅くなる。草刈りの翌日に雨が降った場合、草刈りをした場所にすぐ雑草が生えてしまう)
草むしりに適する時間帯:朝、夕方(特に夏、日照により体力を奪われずに作業を行うため。熱中症予防も)
また、適した天候や時間帯にあると便利な道具は以下の通りです。
・日焼け止めクリーム
・虫除けスプレー
・長袖、長ズボン、つば広帽子(上記対策には時間的制限があるため)
・長靴(ゴム製など滑り止め効果もあるとベター)
・手袋、軍手(汚れ、虫刺され、、かぶれ、切り傷防止)
・鎌(表面用のねじり鎌、立ち仕事用の刈払鎌など)
・スコップ、移植ゴテ(深根対策に土ごと掘る)
・熊手、ちりとり、ごみ袋(ごみとなった雑草収集用)
・小さな椅子(しゃがみ状態の足腰負担を緩和)
・水分、飴
どうしても草むしりの時間が確保できなかったり、雑草が生い茂る規模が広すぎて手に負えないといった場合、以下の方法で対策することが可能です。
除草剤の利用は草むしりの手間を軽減させる効果をもたらします。
除草剤には2種類あり、以下のように用途別に茎葉処理型(液体)、土壌処理型(顆粒)となっています。
茎葉処理型:すでに群生した雑草に散布して枯らす
土壌処理型:地面に散布し、地中の根・芽を枯らす(新しい雑草予防効果)
こうした除草剤それぞれについて、自分の目的に適したタイプを利用してください。
グランドカバー(グラウンドカバー)とは、雑草の群生を防ぐために植えられる植物です。
例えば学校や公園における芝、白い花を咲かせるヒメイワダレソウ、多年草のボキウシなどが該当します。
グランドカバーとして選ばれる植物は、地面を覆うように育ち、植物に厳しい環境となりがちな夏や冬でも枯れづらいといった特徴があります。
このためグランドカバーがあれば雑草の生える地面を覆い隠し、発芽や成長を阻害するのです。
グランドカバーは、成長しても丈が低い植物です。
さらに、横に広がって育ちます。
こうした特徴を持つグランドカバーは、お世話も簡単にできるのです。
特にグランドカバーとして代表的なハーブ類は香りがよくリラックスでき、また花を咲かせる系統だと景観のよさを高め、視覚的にもよい効果をもたらします。
一方、植物の種類により生育に適した環境は異なることに注意しましょう。
グランドカバー向きの植物だからといって、植えれば必ず狙い通りに群生してくれるとは限りません。
グランドカバーを育てる時にも、きちんと生育方法を確認しておき、充分な日照や水はけを確保できるかといった観点に気を配ってください。
日当たりが悪いと、狙い通りに育たないグランドカバーも存在します。
グランドカバーを育てる場所のスペースを適切に確保し、グランドカバーとそれ以外の植生の割合などをトータルで正確に捉えることで、好みの景観の庭が形成できます。
草むしりがうまくいかない場合や、2週間に一度といった適切な頻度が確保できないケースもあるかもしれません。
そうした時は、定期的な草むしりを確保するため「除草の専門業者」に依頼する方法が選ばれやすくなります。
除草の専門家であれば、短時間で庭の除草が可能です。
業者はそれぞれ独自の料金体系、作業日程・プランを備えているため、業者選定のときには予めどういったプランが選べるのか、その内容について吟味しておきましょう。
また、コストをかけすぎないためだったり、規模に見合わない除草を依頼することないように複数業者に見積もりをとることも忘れないでください。
ネット上の口コミや評価サイトなどを参照すると、実際にその業者を利用したユーザによる生の声が見られます。
そうした情報をうまく活用して、自分に合った業者を選びましょう。
100円ショップでも売られている防草シート、除草シートは「太陽光の遮断効果」を持ちます。
雑草の群生が見込まれる場所に予めシートを敷き詰めることで、土の下から生えてくる雑草の成長を阻害することが可能となり、草むしりの手間が省きやすくなります。
しかしながら、雑草の中にはシートを貫通する種類(スギナ、ガヤなど)もあるため、シートを利用すれば必ずしもすべての雑草がシャットアウトできるわけではないことを覚えておいてください。
また、経年によりシート自体が土や雨に埋もれると、シートの上から新たな雑草が生える可能性もあります。
そうした将来に備えつつ、できるだけ強度があり耐性を持ち、透水性に優れたシートを選ぶことも肝心です。
草むしりから解放される方法として、人工芝の施工が挙げられます。
人工芝の施工で草むしりから解放される理由は、人工芝を敷く前に下地や防草シートを敷くことで雑草が生えにくくなるからです。
防草シートの隙間から雑草が顔を出すことはありますが、庭全体の草むしりと比べるとお手入れが簡単です。
もしも雑草を100%防ぎたい場合は、コンクリートや敷石を使用して隙間をしっかりと埋めるように施工します。
人工芝の施工はDIYで行うこともできますが、雑草が生えないように隙間なく人工芝を敷くためにはプロの技が必須です。
できる限り人工芝施工業者に依頼しましょう。
ちなみに、人工芝を敷く場合、雑草が生えていると人工芝の水はけが悪くなってしまうことがあります。
人工芝の水はけが悪くなる主な原因や対処法については以下の記事をご覧ください。
今回は庭の草むしりに適した季節やその頻度について解説しました。
草むしりに適した時期は夏前、秋、冬とタイミングが3つあります。
また天候も重要であり、雨が続く場合には草むしりをしても後から雑草が生え続けてしまう場合があるため、雨がやみ、晴天が続いた時を狙ってください。
定期的に草むしりができない場合は、代替手段を選びましょう。
草むしりの代替手段には除草剤、グランドカバー、専門業者、防草シートといった方法が挙げられます。
ぜひ、草むしりの時間が取れないことできれいな庭を諦めず、利用できる手段を活用してみてください。