簡単にお庭やベランダに緑の空間を広げることができる人工芝ですが、どのくらい持つかご存じですか?
お手入れも必要ない手軽さが魅力ですが、人工物である以上いつかはダメになってしまいます。
敷き替えの手間や金額を考えると、なるべく長く持ってほしいものです。
この記事では人工芝の一般的な耐用年数と、長持ちさせるためのコツをご紹介します。
これから人工芝の購入を検討されている方も、すでに人工芝を敷いている方も参考にしてください。
人工芝の耐用年数は一般的に7~8年と考えた方がよいでしょう。
しかし実際のところは製品によって大きく異なり、2~3年しか持たないものから10~20年持つものまで幅広く存在しています。
きちんとした人工芝なら耐用年数が記載されているので、7~8年と覚えるよりも使用する人工芝の耐用年数を参考にしましょう。
また、耐用年数は普通に使用した場合の年数です。
使い方によっては人工芝の寿命を縮めてしまう場合がありますし、逆に延ばすこともできます。
人工芝に次のような変化が起こったら買い替えを検討しましょう。
人工芝は美しい天然芝を模したものであるため、見た目に劣化が起きたら替え時です。
掃除やブラッシングによってある程度の見た目は保つことができますが、紫外線や雨などに長期間さらされた経年劣化によって、メンテナンスしても上記のことが目立ってしまうなら人工芝の寿命でしょう。
経年劣化の他にも使い方次第では寿命を早めてしまうことがあります。
お手入れをしなくてもいいことが人工芝のメリットですが、あまりにも落ち葉などのゴミを放置したり、汚れをそのままにしてしまったりすると、芝部分が劣化するだけでなく浸水穴が詰まったりしてカビの原因になってしまいます。
衛生的にも良くないので、長持ちさせたいならメンテナンスをきちんとしましょう。
芝の上の激しい運動も芝を痛める原因になってしまうので、運動目的なら初めから丈夫なものを購入するのも手です。
人工芝を買うなら、なるべく長持ちする製品を買いたいものです。
購入する際は次の点に注目して選びましょう。
それぞれについて詳しく説明します。
経年劣化の原因は太陽光による紫外線です。
芝の色落ちの原因は紫外線なので、被害を抑えるためにも、なるべくUVカット加工されている製品を選ぶと良いでしょう。
下地部分へのゴミや砂の入り込みを防ぐために、芝密度の高い製品がおすすめです。
芝密度が高いとその分芝同士が支えあうことができるので、芝が倒れにくいことにもつながります。
なにより芝がスカスカだと見た目にも影響するので、芝密度が高い製品を買いましょう。
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パイル(芝)の形や長さにもこだわりましょう。
パイルの形はC型やV型、ダイヤモンド型など、実に様々なものがあります。
これらの形は芝が倒れにくい構造になっており、従来の平型よりも丈夫です。
また、パイルが長いもののほうが芝密度が高く、長持ちします。
クッション性も高くなるので、こだわりがないのであれば長めの人工芝のほうがおすすめです。
人工芝を購入したらいよいよ施工です。
実はこの施工が一番重要で、ここに力を入れないと人工芝の寿命を早めてしまいます。
施工時のコツは以下3つです。
最近ではDIYで人工芝を敷くことが流行っていますが、可能ならプロに任せたほうがよいです。
各コツの紹介と、どうしてプロに任せたほうがいいのかを説明します。
人工芝は水はけがよく作られています。
しかし、敷く地盤も水はけがよくないと意味がありません。
水はけの悪い土地に人工芝を敷いてしまうと、カビの原因や害虫の発生源になってしまいます。
プロは人工芝を敷く際、地面に微妙に勾配を付けて水はけを良くします。
もしくは暗渠パイプを地中に埋めて水はけを良くします。
こういった技術はDIYでは少々難しいので、水はけに自信がなければプロに任せるほうが安全です。
コンクリートの上なら問題ありませんが、地面の上ならよく地盤を固めることが大事です。
そのまま人工芝を敷いてしまうと、踏んだ時に人工芝が沈み隙間ができてしまったり、そこから雑草が生えてきてしまったりします。
プロは転圧機を使いますが、この転圧機はレンタルを行っているところもあるので、DIYの際に利用することもおすすめです。
防草シートは地面へ光を遮ることで雑草を生えなくするものです。
もちろん、人工芝自体の防草効果が高いため、特段良い防草シートを使う必要はないかもしれませんが、必ず敷いておいた方が良いでしょう。
雑草が生えてきてしまうと見た目が悪いだけでなく、人工芝を下から押し上げてしまったり、害虫発生の原因になったりします。
人工芝を敷いた後の普段のお手入れも大切です。
メンテナンスが必要ない点が人工芝のメリットですが、最低限以下のことは行いましょう。
毎日でなくていいので、気づいたときにやる程度で構いません。
上記の3つが施工後に必要な主な注意点。
それぞれ見ていきます。
芝の上にテーブルやイス、植木鉢など重いものを置きがちですが、これは人工芝の劣化につながります。
長期間置いていると芝が倒れてしまい、元に戻らなくなってしまいます。
芝が倒れてしまうと見た目も悪いので、なるべく重いものは置かないようにしましょう。
ただし、定期的に置く位置を変えれば負担が減るので、もしどうしても置きたい場合はこまめに位置を変えると良いでしょう。
芝の上で過ごしたり物を置いていたりすると、だんだんと芝は倒れた状態になります。
特に、重いものを置いていた場合はそこだけ芝が倒れていて見た目が悪いです。
デッキブラシを使ってブラッシングすることで、元のように芝を立たせることができます。
倒れてしまった部分だけブラッシングするのも良いですが、たまに芝全体をブラッシングするときれいな芝を維持できます。
落ち葉やゴミを放置すると芝の隙間に入り込んでしまい、水はけ穴が詰まってしまいます。
水はけ穴が詰まると水が流れないので、芝が常に湿った状態になり、カビが生えやすくなります。
落ち葉やゴミが溜まっていると見た目も悪いので、定期的に箒や掃除機で掃除しましょう。
また、飲み物や食べ物をこぼして放置するのも良くありません。
汚してしまったら濡らした雑巾で拭きとるか、水で丸洗いしてしまうのもおすすめです。
人工芝の耐用年数と、長持ちさせるためのコツをご紹介しました。
長持ちする製品を選ぶことはもちろんですが、普通のものでも施工時とメンテナンスに気を遣えば10年以上長持ちさせることは十分にできます。