人工芝には、成功例だけがあるわけではありません。
中には、人工芝にして「失敗した」「後悔した」という方もいらっしゃいます。
そこで今回は、どんな場合だと失敗なのか、実際に人工芝を敷設して後悔してしまうことの多い典型的なケースをご紹介します。
後悔しないために抑えておきたいポイントなどもご紹介するので、人工芝を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
庭を人工芝にしたのに、後悔してしまう典型的なケースは次の9つです。
人工芝を敷いたのに、水たまりが出来てビチャビチャになっていると、見た目が悪いだけでなく、くつろぎスペースとしての役割が無くなってしまいます。
水たまりができる原因は、下地施工が十分にされていないからです。
施工業者が下地を作る場合、路盤材を入れて転圧機で固めていきます。
しかし、DIYでそこまで徹底してやられる方はあまり多くはありません。
DIYで人工芝を敷いた際に水たまりができてしまい、後悔される方は多いようです。
人工芝にカビが生えてしまうと衛生的にも、見栄え的にもよくありません。
カビが生えてしまったら、残念ですが敷き替えた方が良いでしょう。
カビの原因は水はけが悪いことにあります。
こちらも下地施工がしっかりされていないことが原因で起きる現象です。
「人工芝を敷けば雑草対策になる」と思って敷いたのに、雑草が元気よく生えてきたらガッカリしてしまいます。
人工芝そのものの防草効果は低いため、施工時には防草シートを下に敷くことが必要です。
この工程を省くと、せっかく人工芝を敷いても雑草が生えてきてしまいます。
また、施工前の除草作業が十分でない場合にも、人工芝を押し上げて雑草が成長することがあります。
「人工芝を敷いても防草効果が無かった」と後悔する方は多いですが、敷き方に問題があったのかもしれません。
事前に人工芝を触ってチェックしていても、いざ敷いてみると「チクチクして痛い」と後悔する方がいらっしゃいます。
手で触った分にはフカフカしていても、体重をかけて足の裏全体で踏みしめると、感触が異なってきます。
また強度を上げるために芝葉がV字になっているとチクチクしやすい傾向があります。
C型などは柔らかくておすすめです。
DIYで人工芝を敷くのは意外と難しいのです。
下地施工、防草シート敷き、人工芝敷きと様々な過程がありますが、中でも初心者がやってしまいがちなのが、芝の向きをあべこべにして敷いてしまうことです。
人工芝には芝目という向きがあって、方向を統一して施工しないと、見た目が大きく変わってしまいます。
また、芝端の処理が甘いことも、初心者っぽく人工芝ができてしまう原因です。
人工芝は青々とした緑色ですので、落ち葉やペットの毛といったゴミが良く目立ちます。
それまでは目立たないだけで、ゴミが落ちていたとしても、人工芝にした瞬間に気になってしまう、ということはよくあるのです。
「人工芝は手入れが不要」とは言いますが、ホウキで掃除するなどで対策はできます。
また、外で使える掃除機を購入して人工芝に使うのも良いでしょう。
人工芝施工を業者に依頼した場合の相場価格は、1平米当たり7,000円~10,000円ほどです。
庭の面積が20平米なら140,000~200,000円と高額になってしまいます。
天然芝の場合、1平米当たりの施工費用は3,000~6,000円と安く、20平米なら60,000~12,000円と、人工芝の半額以下で施工出来てしまいます。
初期費用だけで見れば後悔してしまいそうですが、施工後の手間を考えると人工芝の方が楽なのは確かです。
人工芝は火気厳禁。
上で炭火を使ったバーベキューはしてはいけません。
残念ですが「芝生のあるお庭でバーベキューをしたい」という夢は、人工芝では叶えることができないのです。
人工芝は夏場高温になりやすい傾向があります。
土や天然芝などの場合、水分を蒸発させることで温度を下げているのですが、人工芝はプラスチックのため水分を持たず、蒸発させることが出来ないのです。
対策としては、水を撒くなどが考えられます。
水を撒くと気化熱で温度が下がるので、人工芝を敷いた庭への水撒きは時期によってマストと言えるでしょう。
人工芝を施工して後悔しないために、気を付けたいポイントは次の5つです。
人工芝を長持ちさせるには、下地施工をしっかりすることが大切です。
水たまりの防止、カビの防止のためにも下地を作る作業は手を抜かないことをおすすめします。
下地施工の手順は「除草→山砂追加→転圧」です。
まずは草を取り除きます。
そして、凸凹を埋めるために山砂を追加します。
水はけも良くなるので必ず砂は追加しましょう。
そして最後にしっかりと転圧して平らに固めていきます。
転圧機が無い場合は、トンボの柄やコテ、レンガで叩いてしっかり締め固めましょう。
また、人工芝だけでは防草機能が弱いので、雑草を生えなくするためには防草シートを使用しましょう。
人工芝は1度敷いてしまったらすぐに取り換えることができません。
価格も高いので、人工芝選びは慎重にしましょう。
手触りだけで決めるのはおすすめできません。
人工芝の芝葉には様々な形がありますが、平型は芝が倒れやすいです。
そこで開発されたのがV型やC型の芝葉。
しかし、V型はチクチクしやすい傾向があります。
強度と手触りを兼ね備えた人工芝にしたいなら、C型やひし形などがおすすめです。
また、30mm以上の人工芝は毛足が長い分フカフカしやすいので、人工芝の上で過ごしたい方は30mm以上のものを選びましょう。
最後に、人工芝の素材はポリエチレンかポリプロピレンがおすすめです。
ナイロンの人工芝は柔らかくて安価ですが、もろくカビやすいという欠点があります。
ポリエチレンかポリプロピレンはナイロンに比べると硬いですが、耐久性が高く、長く屋外に晒していても長持ちします。
人工芝の上でバーベキューをすることは出来ないので、人工芝を敷く前に土間やタイルテラスを作っておくのがおすすめです。
これなら炭火で人工芝が溶けてしまうことがないので、安全にバーベキューを楽しむことができます。
デザイン性を上げることができるので、おしゃれな庭にすることも可能です。
人工芝の手入れは、ゴミが気になった時にホウキで掃く程度でOKです。
しかし、掃除機があれば便利で手軽に掃除ができるので、ゴミが溜まって人工芝に絡まる前に掃除ができるという利点があります。
ただし、砂や土を吸い込むと壊れてしまう掃除機もあるため、屋外でも使えるものなのかは購入前に確認してください。
人工芝のDIYは気を付けるポイントが多く、失敗した時のデメリットが大きくなります。
そこでおすすめなのが、無理せず施工会社に依頼することです。
初期費用は多くかかってしまいますが、「DIYで施工した後に敷き直しになった…」なんてことになれば余計費用がかさんでしまいます。
失敗のリスク、今後メンテナンス費用が掛からないことを考慮すれば、業者に依頼するのも悪くないと思います。
費用を出来るだけ抑えるなら、下地施工だけ依頼して、人工芝施工は自分でやる、などの手もあります。
人工芝を施工して後悔したケースと、後悔しないために気をつけたいポイントをご紹介してきました。
施工会社に依頼してしまうのが一番安心できますが、それは信頼できる会社であることが前提です。
信頼できる会社とそうでない会社を見分けるためにも、今回ご紹介したポイントはぜひ覚えておきましょう。