人工芝は1年中青々とした芝生を維持できる、手入れも簡単、と良いことばかりあるように思えますが、どんなことにもデメリットはあり、人工芝も例外ではありません。
今回は人工芝のデメリットの1つである「静電気」についてご説明します。
対策方法もご紹介するので、静電気で困っている、静電気が心配で施工を躊躇している方はぜひ参考にしてみてください。
人工芝は静電気が起こりやすい
人工芝は静電気が起こりやすいのか?
結論から言えば、「人工芝は静電気が起こりやすい!」です。
これはどうしても仕方のないことで、理由は人工芝の素材にあります。
人工芝の素材はポリエステルなどのプラスチックで、乾燥しやすい冬は特に帯電しやすく、ふとした瞬間にバチっと静電気が流れてしまいます。
子供の頃に下敷きを頭にこすり付けて、静電気で髪の毛を浮かせる遊びをした方は多いはずです。
下敷きなどのプラスチックに摩擦を起こすと静電気が溜まることと同じで、プラスチックの人工芝の上で走ったり寝転んだりしているうちに電気が溜まりバチっと来てしまうのです。
特に冬は、人工芝の上で走り回っていなくても、ドアノブに触れた時と同じ要領で静電気が起こることが多く、静電気が怖い方は気をつけなくてはいけません。
また、犬などペットは、気が付かずドッグランで静電気が起こってしまい人工芝を怖がるようになってしまうことがあるので、飼い主が気にかけて置く必要があります。
静電気対策の製品はあるが完ぺきではない
人工芝の専門業者は静電気事情を知っているので、対策として「静電気対策」がされた人工芝を販売しているところもあります。
しかし、この静電気対策機能は永久ではありません。
人工芝が年月とともに摩耗することと同じで、機能も少しずつ衰えていきます。
また、過度な摩擦が加われば静電気は起こってしまいます。
必ずしも静電気対策がされた人工芝を買えば安心、ということではないので、他の対策も同時に試して少しでも静電気を抑えることが大切です。
施工前の静電気対策
静電気対策は具体的に施工前にできるものと、施工後にできるものがあります。
もう人工芝を敷いてしまったという方は「施工後の対策」を参考にしてください。
これから施工予定の方は次のことを試してみてください。
対策1:静電気対策製品を購入する
最近の人工芝は様々な機能を持ったものがあります。
例えば抗菌や防臭はメジャーですが、同じく静電気対策の機能がついた製品も販売されています。
芝生(パイル)やマット部分に伝導性がある素材を組み込み、電気をため込まないようにする製品や、樹脂部分に静電気防止剤を混入した製品などです。
先に説明したように、過度な摩擦があれば帯電しますし、経年劣化で静電気機能は徐々に失われていきます。
対策機能が付いているからといって完璧に防ぐことはできませんが、少しでも静電気を抑えたい場合はこの機能がついたものを購入すると良いでしょう。
対策2:ゴムマット、充填剤にゴムチップをつかう
人工芝の下に導電性ゴムマットを敷くことで、帯電を防ぎ、静電気を起こしにくくすることが出来ます。
施工時に作業が発生するので、業者に依頼する場合は事前に相談しておきましょう。
DIYの場合にも事前にゴムマットを購入しておく必要があります。
他に、ゴムチップなどを充填剤に使う方法で静電気を防ぐ方法もありますが、ゴムチップを充填剤に使うのはサッカーコートなどスポーツをする場合が多く、一般的なお庭に使用することはあまりありません。
対策3:コンクリートより地面に敷く
人工芝を地面に直接敷く方法と、コンクリートの上に敷く方法では、コンクリートの方が静電気が起こりやすいです。
コンクリートは電気を通しやすいので、静電気も起こりやすいのです。
下地をコンクリートにする予定の方は、地面にそのまま敷く方法を検討したほうが良いかもしれません。
地面にそのまま敷く場合にも下地施工と防草シートは必要です。
ここにゴムマットを敷いたら対策は完璧ですね。
施工後の静電気対策
ここからは施工後の対策についてご紹介します。
いくら施工時に気を使っても完璧に防ぐことはできないので、対策をいくつか組み合わせてみましょう。
対策1:水を撒く
一番簡単な方法は人工芝に水を撒く方法です。
静電気は冬の乾燥している時期に起こりやすいですよね。
具体的にいうと、湿度20%以下、気温20℃以下になると静電気が発生しやすくなります。
湿度を上げるためにも、人工芝で遊ぶ前には水を撒いておきましょう。
対策2:静電気防止スプレーを使う
水を撒く方法は簡単ですが、乾いてしまうと効果が無くなりますし、遊ぶときに濡れるのは嫌ですよね。
そこでおすすめなのが静電気防止スプレーを使うことです。
人工芝専用のものも販売されているので、庭全体に撒いておくと良いでしょう。
また、静電気防止スプレーは、調べてみると自分で作ることもできます。
しかし、柔軟剤を使う方法は子供やペットが誤って芝を口に入れてしまった場合の事を考えると危険なので止めておきましょう。
安全性の高い天然素材のグリセリンを使う方法がおすすめです。
また犬用静電気防止ブラッシングスプレーも併用すると良いでしょう。
対策3:ニット素材を避ける
これは人工芝には限りませんが、ニットやセーターなどは静電気が起こりやすい素材です。
寒い時期は着てしまいがちですが、人工芝で遊ぶときは避けましょう。
普段の生活と同じように気をつければOK
ここまで人工芝の静電気対策をご紹介してきました。
人工芝は静電気が起こりやすいものです。
特に冬の乾燥した季節は、普段の生活と同じく起こりやすいものです。
人工芝特有の対策もありますが、基本的には普段の生活と同じように気をつければ大丈夫です。
既に人工芝を敷いている方は「静電気対策がされたものに変えたい!」と考えてしまうかもしれませんが、完璧に対策できるものではないので、今回ご紹介した方法をまず試してみてください。
投稿者プロフィール
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株式会社ワイズ・ヴェルデの代表取締役。
コンクリートの品質管理会社で技術者として働いた後、同社の新規事業である人工芝事業の責任者となる。
その後、人工芝の魅力を広めるため、2014年にワイズ・ヴェルデを設立。
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